第2回 モノに“住所”を与える収納哲学
吾輩は猫である。名はキキ猫。
部屋というものには、静かなる秩序が必要である――
そう、吾輩は日々、主(あるじ)の暮らしぶりを見ながら痛感しておる。
さて、今回は“収納”の根本原理について語ろう。
それはズバリ、**「モノに住所を与えること」**であるにゃ。
🐾 モノが迷子になる家、落ち着かぬ猫
主はよく言う。
「ハサミどこだっけ?」「リモコンがない」「通帳……見たはずなのに」
吾輩にしてみれば不思議なことである。
なぜなら吾輩の“エサ皿”も“爪とぎ”も、決まった場所にある。
毎日そこに戻ってくる。
――つまり、それが“モノの住所”というわけだ。
モノが戻るべき場所を持たず、ただ置かれるがままの空間では、
ヒトも猫も心が落ち着かぬ。
🧭 キキ猫式・モノの住所づけ3原則
① 「使う場所の近く」に住まわせよ
文房具は机まわりに、鍵は玄関のそばに。
動線に合わせてモノを配置すれば、探す手間が消えるにゃ。
② 「定位置を見える化」せよ
引き出しの中でも、立てる・仕切る・ラベルを貼る。
「ここが住所」と視覚化するだけで、モノは勝手に帰ってくる。
③ 1日1回、「帰宅チェック」
使ったモノが全員、ちゃんと“帰ってきているか”を確認する。
これは“人間の整理”ではなく、“モノの帰宅管理”にゃ。
📦 キキ猫のおすすめ収納術
- 印付きトレー収納:「定位置」を平面で示す最短ルート
- タグ付きボックス:主もすぐ思い出せる、忘れない住所札
- 2軍・3軍エリアの確保:「今すぐ使わないモノ」には一時滞在場所を与えるべし
🐾 ひとこと哲学:
「モノはにゃ、居場所を与えれば落ち着く。居場所をなくすと、ヒトの心も散らかるにゃ。」